「もしかして…私たち…入れ替わってる〜!?」の入れ替わり先がおじさんだった場合、前前前世な恋は始まらない…。
2002年のアメリカ映画「ホットチック」は、オッサンと身体が入れ替わってしまった女子高生の受難!?を描いたコメディ。
笑いの好みも本当に人それぞれだけれど、自分は爆笑しながら観れた楽しい映画だったので、少し語ってみたい。
美人女子高生と中年コソ泥がチェンジ!!
女子高生のジェシカは、美人・チアリーダー・イケメン彼氏持ちと、何もかもに恵まれたスクールカースト最上位のイケイケギャル。
ある日ショッピングモールで見かけたアンティーク・イアリングに一目惚れし、売り物でないと断られたのに店員を騙して持ち帰る。
しかしその片方を落としてしまい、たまたま居合わせた中年のコソ泥・クライヴがそれを拾った。
実はイアリングは太古のエチオピア女王が身につけた変身の力を持つアイテムで、なんと2人の身体が入れ替わってしまう…!
序盤、ジェシカが嫌な奴にしかみえず、イラっとしてしまいます。
ジェシカを演じているのは、当時20代前半、ブレイク前の、レイチェル・マクアダムス。確かに文句なしに可愛いんですが…。
自分大好き&ルックスを利用しまくる、というのに加え、気に入らない相手には人前で恥をかかせるというのはどうなのよ~。
しかしこの序盤に目をつぶって、いざ入れ替わってしまうと、あとはめっちゃオモロかったです…!
おじさん女子高生が可愛い
朝目覚めたら、自分の身体が別人に…。鏡の前で卒倒して大暴れ…!な王道展開。
しかし入れ替わったあとのおじさんが女子高生にみえてしまうという意外な可愛さ。
ゲイに勘違いされたり、面倒に遭遇するが、ベタなギクシャクが面白いです。
入れ替わり後のジェシカ(中身はクライヴ)を演じるのは、ロブ・シュナイダーというコメディ俳優。
日本での知名度は低そうですし、自分もよく知らない俳優さんなのですが、サタデー・ナイト・ライブで人気を博した実力者だそう。
仕草や話し方が本当に女子高生にみえてくる!!ダンスシーンなど、見どころいっぱい。
豪快に下ネタに走る…!
ジェシカは何とか親友のエイプリルの理解を得て、当面友人宅に忍ばせてもらうことに。
そこにいつもの仲良しグループが合流し、「ジェシカに恨みを抱いた人間のかけた呪い」だと、皆んなで調査を開始してくれる。意外に人徳のあるジェシカ(笑)。
「アレついてるの?」「みせて。」
やだ、アメリカの女子高生ったら、オマセなんだから〜とババくさいこと言いつつ、爆笑。
その後も〝立ちションが上手く出来ず困る〟など、下のネタをしっかりと描いてくれる。
いや〜男と女の身体が入れ替わったら、コレですよ。
しかしドラマはジェシカの方だけにフォーカスしているから、入れ替わったクライヴの方(中身おじさん・外見美女)の描写は、少ないんですね。
それでも話をきれいにまとめていて、上手いな~と感心。
胸キュンな性別を超えた親友へのラブ!?
この作品で、1番キュートなのは、親友役のエイプリルかも。(アナ・ファリスの無防備な雰囲気がたまらん。)
「最高に話が合う親友が男になった場合、その人は理想の相手なのでは??」
エイプリルがジェシカを好きになってしまう、性別を超えた恋のドラマが盛り上がる…!
そして、アメリカの学園もののテッパンよろしく、この作品でもプロムが出てくる。
プロムって日本にない文化でいつも観ていて面白いなあと思う。
クライマックスにて、おじさんジェシカがエイプリルに伝えた言葉は、ストレートだけどなかなかカッコいい台詞だった。
ジェシカのボーイフレンドとのギクシャクも面白かったけれど、どれだけ訴えても、結局最後まで、中身を認めてくれなかったのはちょっと残念…。
反対に、ジェシカの親友陣は「おじさんになったけど、私よ!」というジェシカの言葉を皆んな信じてくれる。
女の友情パワー、侮れません!!
”入れ替わりもの”って…。
男女で入れ替わったり、親子で入れ替わったり、白人と黒人で立場がチェンジしたり!?…ドタバタ劇と「違う目線で自分や他人を知る」みたいなドラマ、ベタだけど面白いですね。
「ホット・チック」は、疲れた日にスナック菓子でもつまみながら観るのに最高の1本でした。