89年に大ヒットした野球コメディ映画。
スポ根モノの感動作とよぶにはドラマが軽すぎるけど、コメディとしてはよく出来ててゲラゲラ笑って楽しめる良作。
クリーブランド・インディアンスは34年も優勝から遠ざかっている弱小球団。
亡き夫の後を継いだ新オーナーのレイチェルはなかなかの悪女で、本拠地への移転を叶えるためだけに、わざとチームを負け越しさせようとたくらむ。
そのために集められた選手は問題児ばかりだった…。
寄せ集め集団が一致団結して勝利していくという王道展開ですが、変人だらけのメンバーがおかしくて野球シーン以外の方が面白かったりして…。
最大の問題児はチャーリー・シーン演じるリッキー。
刑務所から出所したばかりのところをスカウトされるという本人っぽいリアリティ。
ギラついた目が怖いけど、髪はお茶目なカボチャ刈り…!!
160キロ近い球速を繰り出す豪速球投手ですが、球のコントロールは最悪…しかし途中でなんと近眼だったことが判明。
メガネかけただけでめちゃくちゃ出来る子に…というアホみたいな展開に笑うしかありません。
他のメンバーも皆んなキャラが立っていて曲者揃い。
キューバから来たブードゥー教信者のセラノは、キリスト教信者のハリスともめて宗教戦争勃発…!!
「いけにえのニワトリをくれ。」→ケンタッキーフライドチキン差し出される流れにも爆笑。
バッティングは下手だけど、華麗な俊足を見せるのはウェズリー・スナイプス演じるウィリー・メイズ・ヘイズ。
のちに「ブレイド」になるとは思えないお調子者キャラだけど、おじさんのたるんだ裸体が多い中1番引き締まったいい身体してるー!!
物語的な主役は一応トム・ベレンジャー演じるジェイクで、膝を痛めてキャリアが低迷したかつてのスター選手。
チームの中では頼れる兄貴キャラなのに、プライベートでは別れた元カノ(レネ・ルッソ)に未練タラタラというかなり面倒臭い男。
魅力的なおじさんキャラが多いので、女性は無理に話に絡ませなくても良かったかも…
ストーカーにしか見えない粘着&略奪愛ドラマを、湿っぽいBGM流しつつ真剣ラブだとやり切ってしまうところも、ある意味80年代の豪快さなのかもしれませんが…
途中まったりしつつもラストの対ヤンキース戦は大盛り上がり!!
エキストラの観客は今だとCGになるんでしょうけど、ホンモノの人で埋め尽くされたスタジアムの映像は迫力いっぱい。
弱小チームの奇跡に沸いて、大合唱「Wild Thing」でチャーリー・シーンが登板する場面は色褪せず胸が高鳴ります。
20代のチャーリー・シーン、どうみても危ない男だけど、子犬みたいな目しててかわいい。
80年代ムービーらしさに今みても笑えてスカッと元気が出ます。