先々週から上映されていた「ターミネーター」4Kレストア版。
先に「チェンソーマン」を観に行ってしまって失敗だったかな…と思っていたら3周目に入っても300席余りの大きなスクリーンで爆音上映してくれていて感謝。
今年は5月に午前十時の映画祭で「ターミネーター2」を鑑賞したので、順番は逆になりましたが、2作品を劇場で初鑑賞することができました。

自分が子供の頃よくテレビ放映されていたのは2。先にみたのも2だったけど、あとからみた1の方が自分はなぜか好きで…
2より低予算なのにこっちの方が上質で本物という感じがする。硬派なSFの雰囲気が好みでした。
前半はスラッシャー映画さながらの恐怖、後半は切ないラブストーリーに…
冴えない女子が実は人類の救世主、イケメンと恋に落ちて強い女性に…ちょっと女性版なろう味があるというか、そんなロマンを感じるところもあります(笑)。
今回の4K上映では、ジェームズ・キャメロン監督が直々に語るレストアについての解説映像が冒頭で流れました。
劇場初公開時に近い色味で、かつてなく美しい映像に仕上がっているとのこと。
暗い夜のシーンもみやすく、美麗な映像。
個人的にはそれ以上に爆音が至福で、タイトルバックから掛かるテーマ曲にシビれまくり。テクノサウンドな曲がめちゃくちゃカッコいいなーと改めて感動。
銃の暴発音といい、とにかく音が大迫力で最高の仕上がりでした。
淀川長治さんが本作の冒頭シーンを「真っ裸の男がすごい体で出てくる」と興奮気味に語られていたそうですが、ムキムキ男が突然全裸で現れるという設定にまず度肝を抜きます。
胸囲が半端ないシュワちゃんのマッチョボディと、ヒョロガリなマイケル・ビーンの対比が凄まじく、こっちが善玉なのかと絶望感が半端ないです。
最初にT-800と出会うパンク男3人組の中にビル・パクストンがいると知って今回目を凝らしてみましたが、しっかり発見できてニッコリ。
アドレス帳に載っている名前順に女性が殺されていく…前半は連続殺人鬼が迫って来るホラー映画のような怖さがあって、2よりも1の方が圧倒的に怖い!!とドキドキした憶えがあります。
サラの友人カップルがいい味を出していて、「まず君のブラウスのボタンを外して…」と電話で2テイクやる彼氏さんにいつも笑ってしまいます。
セックスに興じる若者が真っ先に殺されるのもホラー映画あるあるだけど、この2人はいい人そうだったからただただ可哀想。
今回高画質でみてサラが宇宙一家ロビンソン!?のTシャツを着ているのに初めて気付きましたが、ダサTシャツに80年代ヘア。
彼氏なし、ウェイトレスの仕事もダメダメで、うだつの上がらないヒロイン。これが2であの強い母ちゃんになるのだと思うと感慨深いものが込み上げます。
本作のサラとカイルは「タイタニック」のローズ&ジャックとイメージが重なって、どんどん逞しくなって細っこいジャックを引きずるケイト・ウィンスレットも大好きだった(笑)。
愛する人を得て強くなる女性がカッコいいです。
メインテーマ曲が流れる美しいラブシーンには「この一発でキマったのか」と下世話なことを考えてしまいますが、よく出来た物語だと感心。
逃れられない無情な運命を描きつつも、その宿命もまた人生だと、刹那的美しさを感じさせます。
未来(カイルの回想シーン)に飛ぶ場面転換も自然でお見事。子供たちがテレビを見ていると思ったら暖炉になっていたところなど、荒廃した未来の描写が迫真。
若い女性もあまりいなくて恋愛する暇なんて微塵もない地獄のような未来。たった1枚の写真をみてずっと恋焦がれていた女性と時をかけて出会い恋に落ちる…なんてロマンチックなんだ!!と改めてため息がでます。
「愛してる、ずっと前から」「ほんの短い間だったけど一生分愛し合った」…下手な恋愛映画よりグッと来る台詞の数々も美しいです。
アクションは2ほどのド派手さはありませんが、誰が敵か味方か分からないクラブでの邂逅、緊迫感あるカーチェイスシーンにドキドキ。
火力の高い銃を向けるとボディがのけぞるロバート・パトリックのT-1000に対し、T- 800のビクともしない鋼鉄感、こちらもやはり恐ろしい。
「ここには警官が30人いるから安心して眠りなさい」…と言っていたのに瞬く間に警官たちが蹴散らされていく圧倒的絶望感。
人間味ある刑事役を演じていたランス・ヘンリクセンも印象に残りますが、散り際は実にあっさり。
2人きりの逃避行に悲壮感が漂います。
「技術が進歩した今みると恥ずかしいと思う部分もある」と冒頭でジェームズ・キャメロンが語っていましたが、T‐800のメカボディが露わになりセルフ修理する場面は、鮮明な画像だとよりはっきり〝作りもの〟だと分かります。
けれど”コイツは人間じゃなくて機械なんだ”…いい具合にT‐800の不気味さが際立たされている気がしました。
腕の修理で剥き出しになるメカパーツなど、パチモンの便乗B級作をみた後では破格の出来(笑)、むしろこの年代の手作り技術の凄さに圧倒されます。
クライマックスの鋼鉄ボディのストップモーション的ムーブといい、流麗なCGでない動きが機械らしくてより恐怖。
「エイリアン」といい、仕留めたと思ったらまだ迫って来るのが如何にもホラー映画のヴィラン。
機械が機械にやられる(プレス機に潰される)最期まで、本当に息がつけませんでした。
そして何度見てもラストシーンのカッコよさは格別。あの写真がここに繋がるのか!!初見時の感動は忘れがたいです。
「嵐が来る」…逃れられない運命の無情さを感じさせつつ、困難を受け入れて未来に立ち向かおうとする人間の精神の気高さみたいなものを感じて、寂寞感とともに熱いものが胸に込み上げてきます。
入場特典でチラシ??裏面が白紙のA4サイズポスターがいただけました。

映像とシンクロしたテクノサウンドがカッコよく、大音量で浴びれて感激。
サラとカイル、ほんのちょっとしか一緒にいられなくてやっぱり悲しかったなあ…
ロマンス映画としても1級、ターミネーターはやっぱり1が最高だ!!と思いながら劇場を後にして来ました。