ダリオ・アルジェント監督の同名タイトルの方が有名な気がしますが、こちらはラッセル・マルケイ監督による1994年のアクション映画。
ティム・バートンのバットマンと、ドクター・ストレンジを混ぜて超B級にした感じ!?
舞台は1920年代…主人公のラモント(アレック・ボールドウィン)は悪行を尽くす堕落した男でしたが、チベットの聖者に出会って更生。ニューヨークに戻り、悪を倒すヒーローに生まれ変わります。
しかし主人公のラモントが強いのか弱いのか、よく分かんない(笑)。特殊能力を授かったみたいなんだけど、
・一瞬で顔を変えて別人となる → 凄腕マジックみたい
・己の姿を消して攻撃できる → 影(シャドー)だけは消せず、影に攻撃当たるとダメージ
・ジェダイみたいに相手に暗示をかけられる → これが1番すごい。でもかけられない相手が意外なところに…!
普通の人よりは強いけど、アベンジャーズなんかに入ったらきっと即死でしょう。
そんな中…!
市の博物館に届けられたミイラの棺からジンギス・カンの末裔だというシワン・カーンが出現!!
カーンの能力は念動力と暗示。どうしよう、シャドーよりこっちの方が強そう!!
シワン・カーンを演じているのは、「ラスト・エンペラー」で皇帝・溥儀を演じたジョン・ローン。
目力のあるハンサムで、アレックよりこっちの方がカッコいいなーと思ってました(笑)。
一瞬スーツ姿みせてくれるけど、現代に溶け込まず、ずっと民族衣裳のまま、高層ビルを散歩という堂々とした佇まい。
ジンギス・カンの意志を継いだというカーンは、世界を征服して新たな皇帝となろうと目論み、とある科学者が開発中のベリリウム爆弾を手に入れようとします。
果たしてヒーロー・シャドーはカーンの野望を阻止できるのでしょうか!?
本作、意外にキャストが豪華で、科学者役でイアン・マッケランやティム・カリーが出演しています。
しかし何といっても魅力的なのは、ヒロインを演じるペネロープ・アン・ミラー。
街はティム・バートンのゴッサム・シティを明るくしたような雰囲気。よく出来たハリボテがめっちゃ頑張っています。
主人公を運ぶオシャレなタクシーキャブ、シャドーの仲間に与えられる赤色の指輪、消えるメッセージレター…童心をくすぐる世界観もバツグンです。
原作はいわゆるパルプ・マガジンみたいで、アメコミっぽい雰囲気も納得…!!
Blu-ray化はおろか、CDケースみたいなDVDしか未だ売ってないけど、Amazonで配信だけはされてるみたいですね。
マルケイ監督が「ハイランダー」みたいにシリーズになることを期待しつつ、結果としてはヒットしなかった作品なのかなあ。
↑いつの話だよと思ったら2010年…。ガセネタか(笑)
なんか、もうちょっと頑張れば当たったのでは?!という大変惜しい感じのする作品ですが、古いアメコミっぽい独特の雰囲気が個人的には大満足の作品です。