どうながの映画読書ブログ

~自由気ままに好きなものを語る~

映画

「ダゴン」…抗う人の意志と無情な血の運命

いあ!いあ! スチュアート・ゴードン2001年の監督作、未見で気になっていたのを初鑑賞。 「死霊のしたたり」のようなユーモアあるやりすぎエログロ路線とは全く違って、得体の知れない集団に取り囲まれる恐怖、逃れられない血の宿命…シリアスに怖い王道ホラ…

アルジェントの「オペラ座の怪人」…驚愕!!美しき変態ネズミ男

劇団四季のミュージカルが好きで間違ってこのビデオ借りちゃった人はきっとトラウマもの。 ホラーファンが観てもなかなか珍妙な作品で、アルジェント好きの人間が観ても「どうした、アルジェント!?」とのけぞるような、別の意味で記憶に刻まれるトンデモな…

「トラウマ/鮮血の叫び」…アルジェント首切り殺人事件

ダリオ・アルジェントが娘・アーシアを主演に迎えた93年の作品。 どこか「サスペリア2」を彷彿させるジャーロもので決して面白くないことはないのですが、アメリカをロケ地にしたからかビジュアル的な魅力が半減。 音楽はピノ・ドナッジオが担当していますが…

アルジェント後期傑作「スタンダール・シンドローム」を独自解釈してみた

性暴力の被害に遭った女性の精神崩壊を描くダリオ・アルジェント監督作。 殺人シーンにいつものような芸術性は皆無で淡々と渇いた感じ。ストーリーは破綻こそ少ないものの解釈を委ねたようなやや難解なつくり。 好みが分かれそうな作品ではありますが個人的…

「ウハウハザブーン」…ポロリと爆破とめっちゃ賢い犬

「ウハウハで行くか?」「ザブーンだな!」 日本劇場未公開作でVHS発売時タイトルは「アップ・ザ・クリーク」。しかしテレビ東京で放送された際に付けられたのがこのふざけたタイトルだったそうで… 史上最悪のボートレース ウハウハザブーン <デジタル・リマ…

「戦争のはらわた」…サラリーマン的悲哀と不可解だけど凄みのあるラスト

これまで敵役ばかりだったドイツ兵をあえて主人公に置き人間らしい兵士として描く…当時衝撃を持って迎え入れられたという77年製作のサム・ペキンパー監督作。 戦争のはらわた [Blu-ray] ジェームズ・コバーン Amazon ドイツとソ連が死闘を繰り広げる43年の春…

「ワイルド・バンチ」…ジジイのロマンスと煌めく笑顔

69年制作、「最後の西部劇」と呼ばれるサム・ペキンパーの代表作。 ペキンパーと共同で脚本を手がけたウォロン・グリーンはのちにフリードキンの「恐怖の報酬」の脚本も担当していて、クズ野郎どもが破滅に向かっていくという所では共通点があると言えるのか…

「悪魔の墓場」…ヨーロッパ製リビングデッド、ゾンビの出来が秀逸

英題:The Living Dead at the Manchester Morgue。 ロメロの「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」(68年)と「ゾンビ」(78年)の間…74年にスペイン・イタリア合作で作られたゾンビ映画。 「サンゲリア」のような作品を期待するとマジメかっ!!となる社会…

「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」4Kリマスター版観てきました

ゾンビ映画の原点になった「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」の4Kリマスター版がこの度劇場公開されるとのことで観に行ってきました。 自分が「ナイト〜」よりも先に観たのは「ゾンビ」の方。高校生の頃映画秘宝で取り上げられていてどんな作品なんだろう…

「キャッスル・フリーク」…スチュアート・ゴードンの陰惨古城ホラー

スチュアート・ゴードンとチャールズ・バンド率いるフルムーン・ピクチャーズが組んだ95年のホラー。 他作品に比べるとかなり地味な印象ですが、家族ドラマの要素もあって個人的にはとても好きな作品でした。 アメリカ人のジョンは見知らぬ親戚から古城を相…

「ザ・ブルード/怒りのメタファー」…クローネンバーグの隙がない傑作家族ホラー

カルト宗教に入った妻の下から子供を連れ戻す…クローネンバーグの当時の実体験が色濃く反映された作品だそうで… 本監督の初期の傑作、肉体の変容という一貫したテーマも在りつつ明快な家族ホラーになっていていいですね。 ザ・ブルード/怒りのメタファー リ…

「トップガン マーヴェリック」…限界突破トム・クルーズのヤヴィンの戦い

やたら評判がいいのでこれは劇場で観なければと行ってきました。 隣に座ったおじさんがずっと泣いていて自分も最後の方泣きながら観るというホルガ村のような状態になりました。 2週目だったのに満席の劇場、エンドロール前のテロップで拍手が巻き起こる、場…

「ノー・エスケイプ」…レイ・リオッタが彼岸島でプリズンブレイク

先日レイ・リオッタが67歳で亡くなられたとのこと。 作品的なベストは「グッドフェローズ」かと思いますが、自分が初めてこの俳優さんを知ったのは「不法侵入」という作品。 美しすぎる人妻マデリーン・ストウをストーカーする警官の役だったのですが、勘違…

「クルージング」…ゲイバー潜入捜査、不完全B級サスペンスなフリードキン

ゲイ連続殺人事件を追ってアル・パチーノがSMクラブに潜入捜査する… Cruising - Deluxe Edition [Import anglais] Al Pacino Amazon フリードキンこんな映画も撮ってたんだー、という80年制作の作品。 公開当時「偏見を増長させる」とゲイ団体から猛バッシン…

「真夜中のパーティー」…ゲイ8人+ノンケ1人、自分を嫌悪する主人公の悲哀

70年制作、ウィリアム・フリードキン監督の初期の傑作と名高いようなので鑑賞してみました。 原作が有名な舞台らしく「12人の怒れる男」のような密室劇テイストで緊迫感たっぷり。 ゲイ映画というと好みが分かれそうですが、自己肯定感が低い人の苦悩のドラ…

ルチオ・フルチの「恐怖!黒猫」…物静かなホラーだけど雰囲気は良かった

フルチが「地獄の門」と「ビヨンド」の間に撮った81年の作品「黒猫」が初Blu-ray化。 「時計仕掛けのオレンジ」のパトリック・マギーと「4匹の蝿」のミムジー・ファーマーが主演、脇はフルチ作品の常連が固めています。 ゴア描写は少なく思った以上に静かな…

「ドクター・ブッチャー」…ゾンビと食人族とイアン・マッカロック

映画「サンゲリア」で主演を務めるイギリス人俳優、イアン・マッカロック。 特典映像などで披露されるエピソードでは気難しく撮影時には他の出演者と打ち解けられず孤立していたそう。 時を経て作品が再評価されてファンイベントなどに呼ばれても終始しかめ…

「恐怖の報酬」劇場で再鑑賞してきました

先月目黒シアターという劇場にて「恐怖の報酬」「ウィッカーマン」の2本立て上映があり、観に行ってきました。 時間の関係で「恐怖の報酬」1本しか観れなかったのですが、このブログを始めてから出会った中で1番衝撃だった作品。大きな劇場ではなかったけれ…

「サザン・コンフォート」…ウォルター・ヒル最高傑作!?ボンクラ小隊決死の脱出劇

81年制作、日本国内では劇場未公開だったというウォルター・ヒル監督作。 ジャケ写は戦争映画のような雰囲気ですがサバイバルホラーと言っていい仕上がり。 「田舎で得体の知れない人に襲われる」系ホラーの醍醐味もあり、個人的には今まで観たウォルター・…

「肉の蠟人形」1997…フルチとアルジェント、イタリアとハリウッドの狭間で…

(この記事のあと暫く更新をお休みします。) アルジェントとフルチが共同制作するはずだったのにフルチが急死。〝ルチオ・フルチに捧ぐ…〟というテロップとともに幕を開ける1作。 昔VHSで一度みたきりだった「肉の蠟人形」を久々に鑑賞しました。 同時期・…

「幻想殺人」…映像もストーリーも鮮やかなフルチの傑作ジャーロ

「マッキラー」に先駆けてフロリンダ・ボルカンを主演に迎えたルチオ・フルチ監督による71年の作品。 ルチオ・フルチの幻想殺人 デジタル・リマスター版 [DVD] フロリンダ・ボルカン Amazon 評価が高いようで気になっていた作品ですが、大きな破綻なくストー…

「ボーンヤード」…超能力おばさんvs巨大ゾンビプードル

ハピネットさんの第13期ホラーマニアックスシリーズが続々と発売、知らないタイトルもあって気になるものばかりですが今月発売されたタイトルの1つがこれ。 ホラー・マニアックスシリーズ 第13期 第2弾 ボーンヤード -HDリマスター版 - [Blu-ray] エド・ネル…

「ゾンビ3」…知能派ゾンビとマザコン息子マイケル

日本では「ゾンビ3」というタイトルになっているもののロメロの「ゾンビ」とはもちろん無関係、原題が「Zombi3」である「サンゲリア2」とも全く関係のない作品。 81年公開、監督はアンドレア・ビアンキというイタリア人でこの時期につくられたマカロニ・ホラ…

「SFソードキル」…哀しき異世界転生、藤岡弘、のラストサムライ

「パペットマスター」やスチュアート・ゴードン監督作など80年代にB級映画を制作していたエンパイア・ピクチャーズ。 初期にはなんと藤岡弘、を主演に迎えた作品をリリース。 SFソードキル [DVD] 藤岡弘 Amazon 氷漬けになっていた400年前のサムライが現代ア…

「サイレント・ランニング」…ロボットに涙する70年代ニューシネマSF

「2001年宇宙の旅」などの特撮を手掛けていたダグラス・トランブルが先日亡くなられたとのこと。 タイトルはよく聞くものの未見だった監督作「サイレント・ランニング」を観てみました。 サイレント ランニング [DVD] ブルース・ダーン Amazon 地球が汚染さ…

実写映画「嘘喰い」観てきました

大好きな漫画なのでどんな出来栄えでも受け止めると覚悟の上観てきました。 原作勢にとっては驚きの連続、知らんキャラがバンバン出てくる、激すぎる場面転換、予想の遥か上いくキャラ崩壊…と119分レールの見えないジェットコースターに乗せられたようで全く…

邦題が秀逸だと思う映画作品をあげてみる

最近の映画は原題を英語のカタカナ表記にしてそのまま…というパターンが圧倒的に多い気がしますが、一昔前の作品は結構自由でオリジナルな日本語タイトルが付けられていて面白かったりします。 映画ネタあるあるだと思いますが、「この邦題は上手い!」「言…

「悪魔のサバイバル」…サバゲー集団vs連続殺人鬼、ファイッ!!

山奥に遊びに出かけた若者たちを血に飢えた殺人鬼が襲う… ホラーのテンプレみたいな設定しつつ他作と異なる趣向が盛り込まれた80年代異色スラッシャー映画。 パッケージ詐欺というか、意外に殺人も流血も少ないアクションコメディテイストな楽しい1本です。 …

「暗闇にベルが鳴る」…「ハロウィン」「スクリーム」の原点、クリスマス真っ暗ホラー

子供の頃家に誰もいないときに掛かってくる電話ってドキッとして怖かったりして、電話には独特の不安感!?がありますね。 暗闇にベルが鳴る HDリマスター版 [Blu-ray] オリヴィア・ハッセー Amazon 1974年にカナダで制作された低予算スラッシャー映画ですが…

「ミザリー」映画/原作…白熱の頭脳戦で男女愛憎劇

キングの最高傑作といえばきっとこれ、映画の方もキング映像化作品の中でトップクラスの出来栄えじゃないでしょうか。 ミザリー [Blu-ray] キャシー・ベイツ Amazon 自分が初めて「ミザリー」をみた頃、ちょうどテレビで陣内孝則が雛形あきこに付き纏われる…