スクリーンでみるモーティマー大佐、カッコよすぎた…!
先週の「荒野の用心棒」に引き続き、「夕陽のガンマン」4K復元版を観てきました。
自分が高校生の頃、レンタルで初めて観たマカロニウエスタンが「夕陽のガンマン」。
クリント・イーストウッドよりカッコいいこの人は一体何者だ!?リー・ヴァン・クリーフのモーティマー大佐が衝撃的でありました。
聖書をのけると映し出される迫力満点のお顔。黒ずくめのコート、汽車を平然と止める只者ならぬ気配…サドルバックから取り出した長い銃身で賞金首を仕留める冒頭が何度観ても最高です。
シンプルな筋書きだった「荒野〜」に比べ、今回は主要キャラ3人の視点が入れ替わりますが、どんな人間かがすぐに分かる冒頭からの掴みが素晴らしく、場面転換が鮮やか。
共闘、潜入、裏切りが錯綜するストーリーにドキドキさせられます。
ボーイ/オールドマンって呼び合ってるけど、当時イーストウッドは35歳でリー・ヴァン・クリーフは40歳!?師匠の貫禄が凄すぎて絶句。
ザ・友情って感じではないけれど、お互いリスペクトしてのパートナーシップが胸熱です。
初めてみたときにも悶絶した帽子撃ちのシーンの圧倒的恰好よさ。
リー・ヴァン・クリーフが怪我をしていたため静的なシーンになったそうですが、相手の射程距離から出た途端キッチリ撃ち返す大佐の余裕ある物腰…両者「デキる奴」だと分かる静かなバトルは少年漫画的ロマンがあって、何度観てもシビれます。
そして今回もまた悪玉のジャン・マリア・ボロンテ。「荒野〜」よりも破滅的オーラを漂わせていてデンジャラス…!!
頭はキレるかもしれないけどクスリやっててメンタル不安定。部下を平気で切り捨てるしこんな上司は絶対に嫌だ(笑)。
インディオ一味の個性的で迫力あるお顔も大スクリーンで観ると一層楽しく、中でもひときわ目を引くのはやっぱりクラウス・キンスキー。顔面ヒクヒク、真似しようと思ってもできないから凄い(笑)。
「4年どころか4週間で出れたハハハ!」とイーストウッドの手土産になって脱獄できたサンチョ、リンチシーンに1人だけ加わってないの義理堅い…よくみると皆キャラが立ってて面白かったです。
出番が少ないけどなぜだか印象にのこる大佐の妹さん。インディオではなく自分を撃ってあとを追うなんて、清らかで愛の深い女性だったんですね…
ここまでして拒絶されたインディオの病みっぷりにも納得!?語らいの少ないドラマがいいなーと改めて思いました。
大佐が復讐の人だったことが明かされるクライマックス。
重なるオルゴール音に三角決闘的構図…ここも何度観てもシビれます。
モリコーネの音楽は前作から倍増で素晴らしく、冒頭の口笛のメインテーマからノリノリになってしまいましたが、決闘シーンでかかる音楽もよりオペラ的で、大盛り上がりでした。
最後に賞金を全て譲って去っていく大佐のカッコ良さ。あんたが夕陽のガンマンだったのか…とやはりこれはモーティマー大佐が主人公の映画。
個性的な顔だけどめちゃくちゃ男前、長身で絵になりすぎな立ち姿、圧倒的存在感。
リー・ヴァン・クリーフ、長生きしていればきっとタランティーノの映画にも出たりして、もっと再評価されただろうなあ…とついつい考えてしまいました。
今回もいただけた先着入場特典の「新聞広告ポストカード」。
立川シネマシティは特典をランダム封入にせず、各回各作品を配っているようで、この対応は嬉しいです。
前売り3枚セット購入でいただけた復刻プレスシート、夕陽のガンマン分。
「その音色は大佐の胸にしみた。それはインディオに殺された大佐の子供たちのものだった。」…全然違うこと書いてあって笑いました。
家に帰ってから「夕陽コレクターズBlu-rayBOX」を少し再生してみましたが、4K映像はフィルムのちらつきやグレインもなく段違いでめちゃくちゃ綺麗でした。
何より音の迫力は劇場でみると圧倒的ですね。
来週はいよいよ1番大好きな「続夕陽のガンマン」…!!このまま無事に完走できることを祈ります。
ドル3部作、映画館で観ることができて本当に感謝感謝です。