以前ブログのコメント欄でオススメしてくださった方がいて鑑賞した95年のサスペンススリラー「ミュート・ウィットネス」。
なんとこの度デジタルリマスター版が上映されるとのこと。
やっぱり知ってる人は知ってる作品だったんだなーと嬉しくなり、パンフレットが欲しいのもあって観に行ってきました。

大スクリーンではないけれど、かなり人が入っていて大盛況。

先着入場特典ですごくお洒落なポストカードもいただけました♫
モスクワでホラー映画を撮影中のアメリカ人クルー。
特殊効果担当の声の出ない女性・ビリーは偶然スナッフフィルムの撮影現場を目撃してしまう…
本作のクライマックスは前半部分、犯人たちとの約15分に渡る追いかけっこ。
劇場でみると格段に音がよく、悪役たちの足音や話し声が近づいてくるのにドキドキ。すごい没入感でした。
そして主演の女優さんがなんとも愛らしく表情の演技が見事…!!
ハンデを抱えながらも全く怯まず果敢に立ち向かっていく姿をひたすら応援したくなってしまいます。
後半は段々とB級アクション風味に!?
ヒロインの孤軍奮闘に終わらず、意外なほどに活躍する映画監督カップル。
妹も強いけどお姉ちゃんもかなりタフ(笑)。
階下のおじいちゃんとのやり取りなどずっと笑わせてもらいました。
プーチン顔のお兄さんの死に様はこんなんやったわー、と思い出しながらそのあっけなさに改めてびっくり。
殺人鬼の恐怖みたいなものは薄いけれど、組織ぐるみのスナッフフィルム制作というのがリアルにありそうと思ってしまう不気味さ。
光の差さないモスクワの景色も他にはない異国情緒を醸し出していて、言葉が通じない&声を出せない二重ハンデにもどかしさが募ります。
警察に電話1つかけるのにもヤキモキ!!包丁ぶん投げまくり&マッパで助けを呼ぶビリーの逞しさにも改めて笑ってしまいました。
助けてくれたおじさん刑事は敵なのか味方なのかどっちだー!?
映画愛に溢れたクライマックスに頬が緩みます。
大仰な音楽とともに映し出される顔のアップ連発が殊更印象的。
嘘で言いくるめられることなく被害者の恐怖の顔を忘れなかったビリー。妹の表情で危機的状況を察したお姉ちゃん。
真実を見抜く目がもっとも大事!!
あっけなく思えるエンディングですが、元気づけられるような不思議な余韻。鑑賞後はゴキゲンな気分になりました。
監督はアンソニー・ウォラー。
自分は狼男アメリカンのフランス版!?「ファングルフ/月と心臓」をみたことがあるのですが、エッフェル塔からバンジージャンプする変な映画だった記憶があります(笑)。
「狼男アメリカン」のファンにとっては期待外れだったのかもしれませんが、ホラーかと思ったら全然怖くなくて、でもなんか楽しい映画だったという好印象の作品でした。
本作も遊び心満載。ヒッチコック、デ・パルマ的オープニングから才気が迸っていて、タイトルの出てくる瞬間から一気に引き込まれます。
笑いとサスペンスの絶妙なバランスに改めて驚かされました。

美麗なパンフレット。
監督インタビューが載っていてとても興味深かったです。
アレック・ギネスの出演シーンは85年に撮影!?メイキングエピソードに驚かされ、ホラーよりサスペンスという言葉に納得。
情報の少ない監督さんだったので、貴重な情報&解説とても嬉しかったです。
イーライ・ロスがインスピレーションを受けた作品だったというのも初めて知り「サンクス・ギビング」もみてみたくなりました。
シネマカリテさんで鑑賞させていただきましたが、なんと来年閉館されることを知ってびっくり…!!
劇場にあまり通えていない不甲斐ない映画ファンなのでなんにも言えないなあ…と思いつつ、それでも寂しい気持ちでいっぱいです。
一昨年に「ヘル・オブ・ザ・リビングデッド」を観たのが心に残っている思い出。
満員の劇場、今日は皆全力でこのゾンビのパチモンを見に来たんだ!!という一体感もあってとても楽しい劇場体験でした。
併せて購入したパンフレットも宝物で、決して見なかったであろう他のイタリアンホラーにも出会わせてもらいました。
教えていただかなければ完全スルーしていた秀作。
劇場でみて好きなところを改めてたくさん発見。鑑賞後には元気が漲るような、とてもいい作品でした。
この日は珍しく映画館をはしご、新宿ハードコア傑作選「ローリング・サンダー」もみてきましたので、続いて記事をあげたいと思います。