どうながの映画読書ブログ

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「ファイナル・デッドブリッジ」…終わり方最高!!捻りをきかせて大健闘のシリーズ第5作目

2011年公開の「ファイナル・デスティネーション」シリーズ第5作目。

シリーズ中この作品だけ見ていなかったのですが、こちらも面白いとのことで急遽鑑賞。

ズボラなテキトー人間で先に最新作「ファイナル・デッドブラッド」を見てしまい順序が逆になってしまいましたが、あれ、こっちもめっちゃいいやん。

話が予想できる部分もありつつ、ラストにはまんまとしてやられて悶絶。

新設定追加には賛否両論ありそうですが、マンネリ化を防ごうと健闘したようで、個人的にはかなり好印象の1作でした。

 

◇◇◇

今回の主人公・サムは学生ではなく社会人。

オフィスの描写がほとんどなくイマイチどんな仕事をしているのか掴みにくかったですが、工事現場の管理をする会社に勤めている模様。

ある日会社の研修旅行に出かけるため上司や同僚、恋人のモリーとバスに同乗。

バスが工事中の巨大な吊り橋を渡っていると、そこに強風が重なって、突然大崩壊。

今回のシチュエーションもなかなかド派手。足元が崩れ去っていく様など昔ゲーム実況動画でみた「絶体絶命都市」を思い出してしまいました。

もう自分から水に飛び込んで全速クロールするっきゃねえ!!と思ったけど、ドボンした仲間には無慈悲に落下物が…

4作目同様本作も3D映画として制作されたとのこと、分かりやすいアトラクション的映像がバカっぽくも愉快でした。

 

不吉なビジョンを目にしたサムは異変を訴えバスから降車。

それに続いた7人の社員が惨劇から逃れるも、またしても死の運命が情け容赦なく彼らに迫ります。

 

1人目の犠牲者は器械体操選手兼インターン女子大生のキャンディス。

施設の器具が欠陥品だらけで最早訴えてもいいレベル(笑)。

人体ってそんなに柔らかいのかと驚きましたが、優雅にみえるこのスポーツも恐ろしいものなのね…

 

2人目の犠牲者は品のないエロ親父・アイザック

性的サービスを受けられると思って中国マッサージ店を訪れたら真面目な普通のお店だった!!

ナイスバディのお姉さんに体を触ってもらう気満々でいたら、出て来たのはベテランのおばちゃん。

ゴッキゴキにしごかれて「あれ気持ちいいかも!?」ってなってるところでめっちゃ笑いました。

鍼治療もなかなか怖いシチュエーション。

でも鍼では致命傷には至らず、携帯のバイブに動かされて置物が落下、頭部を潰されて死亡。

携帯禁止のルールはちゃんと守るべし!!因果応報なところがよかったです。


3人目は性格キツそうなメガネ美人・オリヴィア。

レーシック手術を受けようとしてとんでもないことに…杜撰な眼科に恐怖。

目が狙われるのはホラーでよくあるシチュエーションですが、みているだけで胃がキリキリ。

強力すぎるレーザーに笑いましたが、1番嫌な死に様でした。

 

惨劇を生き残った仲間3人が立て続けに死んだことで、サムは異変を察知。

予知夢の中で死んでいったのと同じ順番でメンバーが亡くなっていることに気付きます。

そこへ謎めいた男(トニー・トッド)が現れ、逃れられない死の運命について語り、さらには〝誰かの命を代わりに差し出せばその分の寿命が自分に追加される〟のだと説明し始めます。

ここへ来て唐突に新設定が出てくるのってどうだったんだろう…と思いましたが、これがなかなか一捻りきいた展開に。

4番目に死ぬ予定にあったネイサンは、仕事現場で揉めている最中に全く意図せず相手の男性を死に追いやってしまいます。

次に死ぬ順番だったのに、ネイサンを飛び越してサムの上司が突然皆の前で死亡。

寿命追加ルールは本当だった!!生き残りメンバーに気まずい空気が流れはじめます。

 

その一方、サムは惨劇をきっかけに恋人モリーとの愛を温めてなおしていました。

サムの予知の中で唯一死ぬ場面が映されなかったモリーは死の運命から除外。

「なぜ俺たちの中でモリーだけが」…同僚・ピーターは怒りの矛先をモリーに向け、彼女の残りの寿命を奪おうと決意。

なんでそこを恨むのよ(笑)と、ここの展開はやや雑。

自分は恋人を失ったのに友人カップルだけ生き残ったら嫉妬してしまう気持ちは分からなくないと思うけど、あの器械体操選手の彼女とはつい最近知り合ったばっかりだったよね…恐怖に錯乱するにしてもピーターの描写が圧倒的に不足。

 

加えて主人公・サムの抱える夢への葛藤ドラマも中途半端。

会社勤めをしながらシェフの夢を追いかけて有名レストランで修行中だというサム。

夢を叶えるためにはパリ本店に行かなければならないけど、恋人モリーのことも諦められない。

人生はたった一度きり、悔いのない選択をすることが大事!!

そんなベタで明快なドラマとリンクしたプロットになっていますが、仕事現場や恋人とのシーンが極端に少なく、主人公にイマイチ感情移入できません。

 

シェフの修行をするサムが働くのは危険物だらけの厨房。

クライマックスのピーターとのバトルがデンジェラスなキッチンで展開するのにはドキドキ。

そんな中、事故関係者の不審死を追っていたFBI捜査官が現れ、ピーターの放った弾丸の餌食となってしまいます。

捜査官の寿命を得るも目撃者であるモリーを消そうと迫るピーター。サムはピーターと乱闘になり彼を串刺しに…

”寿命延長になった状態のピーター”を正当防衛的に殺害、結果棚からぼたもちでサムの寿命が延びることに…

惨劇を乗り越えて愛を確かめ合ったサムとモリーはパリ行きを決意しますが…

 

(※ここからどんでん返しネタバレ)

サムとモリーの乗った飛行機内で見覚えのある人たちがいきなり登場。

なんと2人が乗ったのは1作目に登場した180便だった!!

まさかの舞台が2000年だったというカラクリ。マッサージ店で死んだアイザックの携帯がスマホじゃなかったのはそういうことだったのね…

シックスセンス」ネタで笑っていたのも当時の大ヒット映画で皆あの台詞を知っているから…

悟られることなくさりげない描写をあちらこちらに入れていてお見事!!

全く気付かなかったので、ラストの圧倒的絶望感にまんまとしてやられました。

 

さらには他者の寿命を奪って生き長らえたはずのネイサンにも死の影が…

ネイサンが寿命を奪った工場現場の男性、不摂生そうで長生きしなさそう、寿命なかったっていうオチじゃないかなーとここの部分は予測できてしまいましたが、180便が落下してくるという情け容赦なさには絶句。

ここからラスト、5→4→3→2→1とカウントダウンしてタイトルが出てくるのがめちゃくちゃカッコいい。

そして各作の死の名場面をダイジェストでみせてくれるスタイリッシュエンドロールは悪趣味3D仕様になっていて実に華々しい大団円。

5作目から次の「デッドブラッド」まで14年も間が空いてしまったのは5の出来が悪かったからなのかなーと思ってましたが、そうではなくて見事なループエンドでもって完結してくれていたのね…ただただ感心するばかりでした。

 

鑑賞後ぼんやり疑問に思った点を整理。

・サムが死の対象外だと言っていたモリーも結局死んでしまったのはなぜか。

→今回はビジョンをみる人(サム)の死ぬ順番が最後ではなかったというだけで、モリーも続けて死亡する予定の運命だったのかな、と思いました。

・FBI捜査官の寿命がプラスされたはずのサムもなぜ最後に死ぬことになったのか。

→寿命を奪ったFBI捜査官も職業柄死と隣り合わせで長生きの人ではなかったのかな、と思いました。

或いはそれともこの2人は惨劇に2度巻き込まれるものすごく不運な運命のカップルだったということだったのでしょうか…いずれにせよ圧倒的バッドエンドで、1〜4よりも悲壮感の残るラストでした。

 

登場人物は特徴のない美男美女が多め。あまり個性を感じられずキャラクターはイマイチ。

良くも悪くもいかにも〝モブ〟な役者さんが多い気がするこのシリーズ。

それが〝何でもない人たちが何でもなく死んでいく無情さ〟を際立たせているともいえそうですが、キャラクターと俳優陣、そして人間ドラマはつい先日見た6作目「デッドブラッド」に圧倒的軍配が上がると思いました。

あと5は不吉な予感のフラグ立てが少ないというか、主人公が迫りくる死に恐れ慄く場面が少なかったのも感情移入しにくかったように思いました。

でもマンネリ化を防ごうと新設定を追加して盛り上げようとしたところ、完結編にふさわしい見事な幕引きを用意していたところは素晴らしかったです。

 

どうでもいいけど、ジャケットに書いてある「おまえは渡りきれるか」のキャッチコピー、アホっぽくてハッタリかましてて好き(笑)。

5作目も5作目ならではのいいところがあって、みれてとてもよかったです☆