どうながの映画読書ブログ

~自由気ままに好きなものを語る~

「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった」をイッキ見してしまった

1人ニタニタしながら一期の全12話をぶっ通しでみてしまいました。

2020年に1クールが放送されてちょうど今2クール目が放送してるアニメ。略して「はめふら」って言うらしい…

なろうサイト出身のいわゆる異世界転生モノでアニメもみなくなってしまっていた自分にはなじみのないジャンルの作品でした。

ある日公爵令嬢カタリナは頭を打ってしまい、
・自分が前世の現代で17歳で命を落とした乙女ゲーマーだったこと
・今の世界はかつてプレイしていたゲームの世界で悪役令嬢と同じ名前の自分はやがて最悪死亡の破滅エンドを迎えること
を悟ります。

こういうなろう/転生モノといえば「事故で死んで異世界にチート能力持って生まれ変わる」がテンプレだと思ってたので、前世が現代??という設定がなんだかとても意外で最初スッと頭に入ってこなかった(笑)。

でもこの設定だと〝その世界で過ごした8年間〟があらかじめあるわけで異世界の文字を学ぶとか世界を知る努力も何もしなくていいんだなー、勢いよく話がスタートさせられるんだなーとよく練られた設定のようにも思えました。公爵令嬢ものの1つの型なんでしょうか。

カタリナは自身の破滅を避けるため本来のゲームのキャラと違う立ち振る舞いをし、そんな態度があろうことか男性陣から「おもしれー女」と意図せず受けてしまいどんどんモテモテになっていきます。

男性陣はズラッと並ぶと「似たり寄ったりのイケメンばっかり」という印象で、もっと先生役の年上キャラとか3枚目寄りキャラとかメガネキャラとかいなくていいのー??と思ったけど、ちゃんと1人1人キャラが立ってました。

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1:本命王子っぽいジオルドはそんないう程腹黒でもなかったような…本命ポジの王道キャラが薄味なのあるある。

2:義弟キースのキャラが1番よかった。真面目そうで依存心強いヤンデレっぽさを底に感じるところもGOOD!本来のルートならチャラ男になってたって人間出会いで人生変わるのね。

3:無自覚俺様系のアラン。もうどんだけーってくらい分かりやすすぎるテンプレキャラだけどかわいい。メアリとくっ付かないどころかカタリナ取り合うことになるなんて…

4:作画と声がやたらいいニコル。離れて思う系。カタリナが「この人前世で攻略してないわ」って言ってたけど攻略しないままになっちゃうキャラいるいる。

そして最後に現れる黒幕がもうね…登場時からどうみても隠しキャラでしかありませんでした。

全ルート攻略しないとプレイ自体が開始しなくて、心に闇抱えまくっててフラグ回避しないとトンデモないバッドエンドにしてくるあいつ…先の展開は早々と読めてしまうものの分かってても面白かったです。

自分はゲーム好きの人間では全くないのですが過去に2作だけ乙女ゲーをプレイしたことがあって、乙女ゲーあるあるが蘇るというか要素を上手く取り入れてつくった話だと思いました。

自分が以前プレイしたゲームでは「主人公の女の子(プレイヤー)より友人キャラの女の子の方が可愛いなあ」と思ったことがあって…

プレイヤーを映す主人公には色が付けにくいのかも、なんか自分がない感じで味気ないな…とツンデレ全開な友人キャラの方に心惹かれたのですが、「はめふら」はそういうキャラ配置を逆手にとったようで面白いと思いました。

本来のヒロインまでたらし込むことになるなんて…2人の組み合わせが非常に可愛らしかったです。
前世の友人が登場する展開もこういう異世界系はとことん現世とグッバイしてんのかと思ってたので意外でグッときました。

全体的にキャラデザの良い、絵師ガチャ大当たりの作品なんだろうと思ったけど、特に女性陣のキャラクターがズラッと並んでも華やかでよかったです。

人間ドラマと設定はガバガバ、そもそもカタリナ様、オタクなのにコミュ力も運動神経も抜群ってどないやねん!!と思ったけど、チート能力持たされたわけでもなく、現代の科学技術をドヤ顔で披露するわけでもなく、「本来の性格の良さ」で危機を突破していくところが温かかったです。

「破滅して国外追放になったときのために耕作ができるようになっておく」…上手くいかなかったときのことを常に考えておくなんて謙虚、不思議と応援したくなる主人公でした。

ラストも何となく予想のつく感じでしたが、自分が前にやった乙女ゲーも「誰ともくっつかないルート」があってそれがすごい味わい深いやつでした。

エンディングも含めもう1期でこれ以上ないくらい完成されてて2期でやることあるのかなーって感じがするけどカタリナ様可愛いから続きもみようかな…癒されるアニメでした。