どうながの映画読書ブログ

~自由気ままに好きなものを語る~

映画

「ハネムーン・イン・ベガス」…ニコラス・ケイジがエルヴィスとスカイダイブ

「あなたに降る夢」のアンドリュー・バーグマン監督とニコラス・ケイジが初タッグを組んだ92年の作品。 内容は完全におバカコメディですが、ニコラス・ケイジが破天荒キャラにビシッとハマっていてなんか好きな作品でした。 HONEYMOON IN VEGAS Columbia Pic…

「チャイルド・プレイ2019」…メンヘラチャッキー、思ったよりいいリメイク

人形の出来がイマイチやなーと思って気になりつつもスルーしてたチャッキーリメイクを観てみました。 「ゾンビ」→「ドーン・オブ・ザ・デッド」のように別の方向性を目指したのが吉、哀しみホラーの要素はしっかりあって個人的にはアリな作品でした。 チャイ…

「デッドリー・フレンド」…美少女ロボゾンビ、バスケで頭ドカーン

ウェス・クレイヴンが監督、「ゴースト ニューヨークの幻」のブルース・ジョエル・ルービンが脚本を手掛けた1984年の作品。 前半は良いのに後半が迷走気味、けれど美少女ロボゾンビ!?を演じたクリスティ・スワンソンが魅力的で記憶に残る1作でした。 IQの…

「指輪物語」/「ロード・オブ・ザ・リング」…ファラミアの改変の記憶

仕方がない、ファラミアは犠牲になったのだ… ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔 (字幕版) ヴィゴ・モーテンセン Amazon 自分がちょうど高校生の頃に公開され、70年代でいうところの「スターウォーズ」旧三部作のような興奮と熱気をリアルタイムで味わわせて…

「エリミネーターズ」…驚きのポンコツサイボーグ

ジャケットから漂うネメシス臭。 エリミネーターズ [Blu-ray] アンドリュー・プライン Amazon 知る人ぞ知る80年代B級カルト作だそうですが、この度初Blu-ray化。 何も考えたくないときに観るには最高の1本、好きな人間にはたまらない作品でした。 飛行機事故…

ロバート・イングランドの「オペラ座の怪人」…君の前前前世から僕は君を探し始めたよ

子供の頃自分が初めてみた「オペラ座の怪人」がこれだったのですが… オペラ座の怪人 [VHS] アミューズ・ビデオ Amazon めちゃくちゃグロくてびっくり、だけどストーリーはしっかりしてて時を超えるタイムスリップ展開が秀逸。 基本は原作(ミュージカル)に…

「ザ・センダー 〜恐怖の幻想人間」…悪夢を転送する哀しきテレパシスト

病院に運びこまれた自殺未遂の青年。彼は他人に自分の悪夢を転送してしまうテレパシストだった… 82年制作のイギリス製ホラー。 大人しめの作品ではありますが、テレパスの設定が上手くサイコサスペンスに生かされており、また幻覚の映像表現も独創的で印象に…

「メデゥーサ・タッチ 恐怖の魔力」…絶望した人間の裁き、70年代超能力ディザスタームービー

「オーメン」「キャリー」が公開された翌々年の78年に制作された超能力ホラーですが… 殺人ミステリから始まってオカルトものへ、ラストはディザスタームービーへと化す脚本が見事。 現実の無差別殺人が頭をよぎったり、現代の閉塞感と重なるものを感じてしま…

「ワックスワーク」…vs全ての怪奇映画!!異次元バトルホラーの良作

中古のVHSの叩き売りで発掘、パッとしないスプラッターかと思ったら意外に面白かった1作。 「ラストアクションヒーロー」と「ナイトミュージアム」を足したような…??子供の心に戻してくれる、ファンタジーとコメディ色の強い楽しいホラームービーでした。 …

「ダゴン」…抗う人の意志と無情な血の運命

いあ!いあ! スチュアート・ゴードン2001年の監督作、未見で気になっていたのを初鑑賞。 「死霊のしたたり」のようなユーモアあるやりすぎエログロ路線とは全く違って、得体の知れない集団に取り囲まれる恐怖、逃れられない血の宿命…シリアスに怖い王道ホラ…

アルジェントの「オペラ座の怪人」…驚愕!!美しき変態ネズミ男

劇団四季のミュージカルが好きで間違ってこのビデオ借りちゃった人はきっとトラウマもの。 ホラーファンが観てもなかなか珍妙な作品で、アルジェント好きの人間が観ても「どうした、アルジェント!?」とのけぞるような、別の意味で記憶に刻まれるトンデモな…

「トラウマ/鮮血の叫び」…アルジェント首切り殺人事件

ダリオ・アルジェントが娘・アーシアを主演に迎えた93年の作品。 どこか「サスペリア2」を彷彿させるジャーロもので決して面白くないことはないのですが、アメリカをロケ地にしたからかビジュアル的な魅力が半減。 音楽はピノ・ドナッジオが担当していますが…

アルジェント後期傑作「スタンダール・シンドローム」を独自解釈してみた

性暴力の被害に遭った女性の精神崩壊を描くダリオ・アルジェント監督作。 殺人シーンにいつものような芸術性は皆無で淡々と渇いた感じ。ストーリーは破綻こそ少ないものの解釈を委ねたようなやや難解なつくり。 好みが分かれそうな作品ではありますが個人的…

「ウハウハザブーン」…ポロリと爆破とめっちゃ賢い犬

「ウハウハで行くか?」「ザブーンだな!」 日本劇場未公開作でVHS発売時タイトルは「アップ・ザ・クリーク」。しかしテレビ東京で放送された際に付けられたのがこのふざけたタイトルだったそうで… 史上最悪のボートレース ウハウハザブーン <デジタル・リマ…

「戦争のはらわた」…サラリーマン的悲哀と不可解だけど凄みのあるラスト

これまで敵役ばかりだったドイツ兵をあえて主人公に置き人間らしい兵士として描く…当時衝撃を持って迎え入れられたという77年製作のサム・ペキンパー監督作。 戦争のはらわた [Blu-ray] ジェームズ・コバーン Amazon ドイツとソ連が死闘を繰り広げる43年の春…

「ワイルド・バンチ」…ジジイのロマンスと煌めく笑顔

69年制作、「最後の西部劇」と呼ばれるサム・ペキンパーの代表作。 ペキンパーと共同で脚本を手がけたウォロン・グリーンはのちにフリードキンの「恐怖の報酬」の脚本も担当していて、クズ野郎どもが破滅に向かっていくという所では共通点があると言えるのか…

「悪魔の墓場」…ヨーロッパ製リビングデッド、ゾンビの出来が秀逸

英題:The Living Dead at the Manchester Morgue。 ロメロの「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」(68年)と「ゾンビ」(78年)の間…74年にスペイン・イタリア合作で作られたゾンビ映画。 「サンゲリア」のような作品を期待するとマジメかっ!!となる社会…

「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」4Kリマスター版観てきました

ゾンビ映画の原点になった「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」の4Kリマスター版がこの度劇場公開されるとのことで観に行ってきました。 自分が「ナイト〜」よりも先に観たのは「ゾンビ」の方。高校生の頃映画秘宝で取り上げられていてどんな作品なんだろう…

「キャッスル・フリーク」…スチュアート・ゴードンの陰惨古城ホラー

スチュアート・ゴードンとチャールズ・バンド率いるフルムーン・ピクチャーズが組んだ95年のホラー。 他作品に比べるとかなり地味な印象ですが、家族ドラマの要素もあって個人的にはとても好きな作品でした。 アメリカ人のジョンは見知らぬ親戚から古城を相…

「ザ・ブルード/怒りのメタファー」…クローネンバーグの隙がない傑作家族ホラー

カルト宗教に入った妻の下から子供を連れ戻す…クローネンバーグの当時の実体験が色濃く反映された作品だそうで… 本監督の初期の傑作、肉体の変容という一貫したテーマも在りつつ明快な家族ホラーになっていていいですね。 ザ・ブルード/怒りのメタファー リ…

「トップガン マーヴェリック」…限界突破トム・クルーズのヤヴィンの戦い

やたら評判がいいのでこれは劇場で観なければと行ってきました。 隣に座ったおじさんがずっと泣いていて自分も最後の方泣きながら観るというホルガ村のような状態になりました。 2週目だったのに満席の劇場、エンドロール前のテロップで拍手が巻き起こる、場…

「ノー・エスケイプ」…レイ・リオッタが彼岸島でプリズンブレイク

先日レイ・リオッタが67歳で亡くなられたとのこと。 作品的なベストは「グッドフェローズ」かと思いますが、自分が初めてこの俳優さんを知ったのは「不法侵入」という作品。 美しすぎる人妻マデリーン・ストウをストーカーする警官の役だったのですが、勘違…

「クルージング」…ゲイバー潜入捜査、不完全B級サスペンスなフリードキン

ゲイ連続殺人事件を追ってアル・パチーノがSMクラブに潜入捜査する… Cruising - Deluxe Edition [Import anglais] Al Pacino Amazon フリードキンこんな映画も撮ってたんだー、という80年制作の作品。 公開当時「偏見を増長させる」とゲイ団体から猛バッシン…

「真夜中のパーティー」…ゲイ8人+ノンケ1人、自分を嫌悪する主人公の悲哀

70年制作、ウィリアム・フリードキン監督の初期の傑作と名高いようなので鑑賞してみました。 原作が有名な舞台らしく「12人の怒れる男」のような密室劇テイストで緊迫感たっぷり。 ゲイ映画というと好みが分かれそうですが、自己肯定感が低い人の苦悩のドラ…

ルチオ・フルチの「恐怖!黒猫」…物静かなホラーだけど雰囲気は良かった

フルチが「地獄の門」と「ビヨンド」の間に撮った81年の作品「黒猫」が初Blu-ray化。 「時計仕掛けのオレンジ」のパトリック・マギーと「4匹の蝿」のミムジー・ファーマーが主演、脇はフルチ作品の常連が固めています。 ゴア描写は少なく思った以上に静かな…

「ドクター・ブッチャー」…ゾンビと食人族とイアン・マッカロック

映画「サンゲリア」で主演を務めるイギリス人俳優、イアン・マッカロック。 特典映像などで披露されるエピソードでは気難しく撮影時には他の出演者と打ち解けられず孤立していたそう。 時を経て作品が再評価されてファンイベントなどに呼ばれても終始しかめ…

「恐怖の報酬」劇場で再鑑賞してきました

先月目黒シアターという劇場にて「恐怖の報酬」「ウィッカーマン」の2本立て上映があり、観に行ってきました。 時間の関係で「恐怖の報酬」1本しか観れなかったのですが、このブログを始めてから出会った中で1番衝撃だった作品。大きな劇場ではなかったけれ…

「サザン・コンフォート」…ウォルター・ヒル最高傑作!?ボンクラ小隊決死の脱出劇

81年制作、日本国内では劇場未公開だったというウォルター・ヒル監督作。 ジャケ写は戦争映画のような雰囲気ですがサバイバルホラーと言っていい仕上がり。 「田舎で得体の知れない人に襲われる」系ホラーの醍醐味もあり、個人的には今まで観たウォルター・…

「肉の蠟人形」1997…フルチとアルジェント、イタリアとハリウッドの狭間で…

(この記事のあと暫く更新をお休みします。) アルジェントとフルチが共同制作するはずだったのにフルチが急死。〝ルチオ・フルチに捧ぐ…〟というテロップとともに幕を開ける1作。 昔VHSで一度みたきりだった「肉の蠟人形」を久々に鑑賞しました。 同時期・…

「幻想殺人」…映像もストーリーも鮮やかなフルチの傑作ジャーロ

「マッキラー」に先駆けてフロリンダ・ボルカンを主演に迎えたルチオ・フルチ監督による71年の作品。 ルチオ・フルチの幻想殺人 デジタル・リマスター版 [DVD] フロリンダ・ボルカン Amazon 評価が高いようで気になっていた作品ですが、大きな破綻なくストー…